そもそも地域おこし協力隊ってなんだ!?
僕の代で南丹市地域おこし協力隊も5期目になっています。
制度としては既に卒業生も数人排出しており、いわゆる完熟期と呼ばれる時代に入っていきます。
南丹市でも、初めて会う方に「地域おこし協力隊です!」と挨拶をすれば、大体わかってくれるので、卒業生や先輩方の活躍に感謝です・・・!
さて、皆様(ここでは南丹市の方)が既にもう聞き馴染みのある「地域おこし協力隊」ですが、実際どのようなものなのか、わかる方はいますか?
結構少ないのではないでしょうか。
かく言う僕も制度としての認識は結構知識として怪しいです(笑)
なので、本記事では、僕自身のおさらいという意味を含めて、地域おこし協力隊の実情についてご紹介していきましょう!
1.地域おこし協力隊ってどんな仕事をしているの?
一概には言えませんね~。
日本全国、地域おこし協力隊が活躍していますが、ある人は農業をしたり、ある人は狩猟をして、ある人はデザイナーをしたりしています。
「えぇ!一体感ないね!」
そう言われればそこまでです。
本質的に「地域の魅力を発掘又は創出し、地域をおこす事業」であればぶっちゃけなんでも認められます。(もちろん、各自治体の需要に合わせた形にはなります)
特に、南丹市の場合はフリーミッション型という制度を取っています。(公式見解ではありません!一般論の話です。)
「フリーミッション型ってなんぞや!」
説明しましょう!地域おこし協力隊には、大別して、2種類にわかれます。
1つがミッション型です。
ミッション型は自治体からのニーズが割合事細かく指示を出されており、協力隊側はそのニーズに応える形を取ります。
また、提携企業や社団法人、NPO団体などに入り込み、契約満了後にはそのままその組織に就職する形を取っているものもあります。
実は、農業分野の地域おこし協力隊はミッション型が非常に多いです。
なぜなら、農業は専門的な知識や経験が必要不可欠なだけでなく、機械の投資資金などが莫大で、フリーミッション型では難しいため。
農業で地域おこし協力隊になろうとしている若者のほとんどは自治体の協力農家や農業生産法人(今は名称変わってるんだっけな?)に入り込む形になります。
じゃあなぜ僕は・・・という話は明日の記事に置いておきましょう!(笑)
2つ目がフリーミッション型。
自治体側は一応ニーズとしては提供するものの、細かな縛りがなく、自由に協力隊員のやりたいことや外で培って来た技術が活かされる形です。
デザイナーやライターなどで地域おこし協力隊になる方はこちらの方が多いのではないでしょうか。
どちらが良くてどちらが悪いということは白黒付けにくいです。
メリット、デメリット、それぞれあります。
・ミッション型
メリット
①やる事が決められているので、元社会人の方にとっては仕事が始めやすい環境が整っている。
②組織に入り込む形の場合、任期満了後の就職先がある程度保障される。
③自治体のニーズと協力隊のスキルがマッチングすれば、かなりの力になる。
デメリット
①募集対象者が自ずと縛られる。
②組織に入り込む場合、本来地域おこし協力隊としてあるべき自由裁量の幅が狭まる。
③組織にとってはタダ同然で労働力を得られる。
・フリーミッション型
メリット
①募集希望者が比較的多くなる。
②臨機応変な活動の変更が可能。
③自由裁量の幅が広い。
デメリット
①協力隊のスキルと自治体のニーズに合わない場合、最悪
②任期満了後が保障されない。
③自由裁量の幅が広い分、自制が求められる。
まぁ、こんな感じでしょうか。
どちらを選ぶにしても、本人の自由です。
自分の性格と、どちらが合うのか、しっかりと考えてから選択するのがおすすめ!
2.制度としての地域おこし協力隊
さて、政府の出している見解や資料を読み解き、制度としての地域おこし協力隊がどのようなものであるのかを見ていきましょう。
・任用期間
おおむね1年~3年です。
どこの自治体でもそうですが、1年契約のその都度更新という形になります。
・待遇
自治体によっても全然違います!
給料や住む場所、自治体との雇用関係の有無などなど・・・。
協力隊に応募する人は特にこれを読み込むようにしましょう!
・制度としてのはじまり
2009年、麻生太郎政権下において、総務省によって制度化が成されました。ちょうど10周年を迎えたということですね!
・任用条件
総務省が提言している任用条件は以下の通りです。
生活の拠点を3大都市圏をはじめとする都市地域等から過疎、山村、離島、半島等の地域に移し、住民票を移動させた者であること。
したがって、同一市町村内において移動した者及び委嘱を受ける前に既に当該地域に定住・定着している者(既に住民票の移動が行われている者等)については、原則として含まないものであること。
事細かく書かれていますが、つまりは都会から引っ越してきて、地域創生をしなければならないということです。
田舎からの田舎への移住は原則認められないというわけですね。
3.完熟期に入った協力隊制度
どのような制度もそうですが、ある制度が始まると、まずはミーハー的起業家精神旺盛な方が集まります。
ここでいうミーハーは悪口ではないので悪しからず!
協力隊制度が始まってすぐの頃は、新しいもの好きがこぞって応募し、任期満了後、起業する方が多かったようです。
そして、そういった層が落ち着きを見せると、次は地域のために何かをしたい!と考える、奉仕型の方が来ます。
南丹市が協力隊制度を取り入れたのは大体この時期なのではないでしょうか?
奉仕型も落ち着くと、いよいよ協力隊制度というのは完熟期を迎えます。
既に5000人を超える協力隊が日本全国で活躍しており、珍しくなくなって来たころ、次に「自己完結型」の方が応募します。
自分のしたいことを地域で成し遂げるという感じですかね?
全国どこでも制度としての完熟化が進んでおり、協力隊制度の新たな有効活用の方法が隊員、敷いては自治体それぞれに問われるところです。
僕の明日はどっちだ!
4.よくあるQ&A
僕が南丹市に来てから、めちゃくちゃ聞かれることを一問一答でまとめました。
協力隊と関係ないことも書かれていますが(笑)
Q.給料はいくら?
A.言えません(笑)協力隊の給料を含めた活動費は、総務省が隊員一人につき、350万円~450万円の予算を各地方自治体に対して交付しています。
僕の給料や活動費はその予算から出ています。年収350万円~450万円ってことではないです!(そんくらい欲しいわ!)
ちなみに、副業も妨げられません。僕の場合は農業(まだ収支出ていませんが)とフリーライターで3年後の準備に向け、お金を貯めています。
Q.奥さんいる?
A.来年また聞いてください。
Q.遊んどるんちゃうやろなぁ~!
A.ぶっちゃけ今の時期暇になることもありますけど、なかったら仕事は取ってきます!
圃場準備もほとんど終わらせたので、収支計画の再々々練り直しなどをしたり、隙あらば視察に行ったり、人脈作りが今の僕の仕事です。
3月くらいからめちゃくちゃ忙しくなる予定です!
Q.農業できるの?
A.事務処理とさつまいも栽培、中途半端な知識だけが取り柄なので、たくさん教えてください!
Q.高校生?
A.今年で24歳になります。
5.まとめ
拙い知識での解説でしたが、もっとも詳しく知りたい場合は南丹市役所日吉支所定住促進サポートセンターに基本いますので、また遊びに来てください!
総務省やJOINのHPにも情報が開示されていますので、そちらもどうぞ。
地域の方からの賛否両論頂きながら、今日も協力隊は頑張っています!