おいもの里の村長日記

京都府南丹市でおいも栽培に務める若手農家の日記

ハウスを借りることができました。

おひさしぶりです!

ちゅ~とです。

最近は非常に多忙で、中々ブログを更新することができませんでした。(あと、大してネタがなかった。)

 

実は、なんとなんとですね。

ハウスを借りることができました。

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これで育苗が助かるかも・・・。

そういうわけで、本日は種芋のお引越しをしました。

 

1.やっぱり南丹市は寒いんやね。

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2重トンネルによる育苗方法はやっぱりあまりうまくいきませんでした。

昼間は温度が上がり過ぎちゃうし、逆に夜間は地温がぐっと下がってしまうので、おいもが発芽してくれないんですよね。

 

南丹市は特に、昼夜の温度差が激しいため、このような簡易な育苗床では中々難しいことがわかりました。

そういうわけで、種芋を全部掘り返してハウスの中に伏せこみ直し。

 

ハウス内の土が赤土で、すごくさらさらとした土質なのには驚きました。

以前から使っていた方が野菜作をしてくれたおかげでしょうか?

ハウスはところどころ穴が空いているので、明日全部修繕しようかな。

 

2.軟腐病が一部発生した

種芋を掘り返していると、3つくらい軟腐病にかかった種芋を発見。

すぐにわかるんですよね。めちゃくちゃ強いアルコールの臭いするので。正直全然いい匂いじゃない。

消毒はしたのですが、まぁ、発生するものは仕方ないですね。正直地温も上がり下がり激しかったし。

 

3.地温30度を保つために

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さて、ハウスを借りられたとはいえ、まだまだ夜間は冷え込む南丹市

5月15日採苗に向けて、さらに発芽の促進をしていかないといけませんね。

 

一応ハウス内でトンネルとべたかけをしています。

他に、簡単に地温を上げられる方法ってありますかね。

あったら教えてください!

 

余談

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庭にふきのとうが大量発生。

これで給料日前の食材が確保できました。(もうちょい早く発見すればよかった。つぼみ開いてんじゃん。)

今日はてんぷらです。

ポット苗の植え込みを

こんばんは!

ちゅ~とです。

 

また10度前後の気温になり、ちょっとだけ寒い日が続きます。

でも明日からまた温かいようなので、また作業がしやすくなりますね・・・。

 

本日はようやくさつまいものポット苗が届きました!

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ポット苗ってこんな感じで届くのね。

今季はこちでも育苗を行おうと思っています。

 

今日は少しだけポット苗のことについてお話しますね。

 

1.さつまいものポット苗って何?

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さて、そもそもポット苗って何ぞやって話なのですが。

まぁそのまんまの意味で、さつまいもの小さな培養苗のことを指します。

 

僕も実物は初めて見たんですがびっくりですね。

芋から生えていない苗なんて初めて見た。おそらく、種かなんかを採取して発芽させて作ってるんだと思うんですが。

 

ちなみに1つあたり200円~500円ほどの値段で購入が可能。

ちなみに僕は50ポット購入させていただきました。ちょっと根本が軟弱な気がしますが、活着したらおそらくしっかりとしてくるのでしょうか?

 

2.ポット苗の植え込み方

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植え込み方なのですが、まずは以前から作っていた育苗床の底にもみ殻を敷きます。

保水性と排水性を両立させるためです。

 

そして、その上に少量だけ余っていた鶏糞堆肥を投入。まぁ元肥代わりですね。

さつまいもの苗づくりについては、そこまで施肥設計を気にする必要がありません。

肥料が足りなくなったら逐次投入するような形ですね。減肥が怖ければ苗の伸長が止むまでそのままにしておけば全部吸収してくれます。

 

そして、鶏糞堆肥の上から砂を敷きます。床上げと土の比重を軽くするためです。

最後に培養土を詰めたら取り敢えず床は完成。

 

植え込み方は簡単です。

ポットから取り出して、成長点(苗の先端から出ている小さな葉のことです。)だけはしっかり出すようにして苗を植えこんだら完成!

 

3.管理方法

ここまで来たら、後は管理をしていくだけですね。

もう既に発芽しているものなので、地温はそこまで上げなくても大丈夫。問題は気温です。

ハウスならば簡単なのですが、今回はトンネルでの育苗なので、これがまた少しだけ難しい。

 

トンネル内の気温が5度以下になると葉っぱの元気がなくなるし、35度を超えると今度は焼けてしまいます。

南丹市は昼夜の温度差がすごいので、朝は日が昇らない内にトンネルの半分を空け、夜中はまた2重にするなどといった管理が必要です。

 

来年はハウスを借りる予定なので、この手間はなんとかして省きたいですね。

 

4.定植に向けて・・・。

初定植はおそらく4月25日を予定しています。

まぁ、苗の伸長具合に左右されますが・・・・。

 

5月の半ば頃に、苗植え会を企画したいと思っているのですが、どうですかねぇ。

皆さん、もしも企画したら来てくださいね!

現在やっている畑仕事についてand夢を持つこと

こんばんは!

ちゅ~とです。

昨日まで実家に帰っていました。突然色々あって、神戸へ。正月ぶりの実家でしたが、やっぱり実家の愛犬は落ち着くなぁ~。

 

さて、本格的に温かくなりはじめ、春の陽気を感じるこの季節。

農繁期の到来がすぐ目の前まで来ているような感じですね。

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春の日吉町上胡麻

ん~~~!

しっかりと前準備しておかないと!

 

1.クラファンお返し用たまねぎ

まずは、100本ほど植えたたまねぎ・・・。

おお~、なんかいい感じに伸びてますねぇ。茎が肥大するのはもう少し温かくなってからですかね。

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最初は活着と同時に頭だけ鹿に食べられたりしましたが、網を設置してから寄り付かなくなりました。

よくぞ、ここまで盛り返してくれた!

 

あと、全然水はけよくない圃場なのに、結構育つものなんですね。

土物ってやっぱり強いのかなぁ。

 

追肥はもう終わっているので、後は5月頃まで見守るだけ。

一部はクラファン用のお返しにして、一部は自家消費になるのかな。

こんなに食べきれんのか。

 

2.甘藷の育苗床について

さて、次に育苗床について。

午前中に見に行ったらびっくり。トンネル内が40度超えていた。すぐに裾を開けました。まぁ、まだ発芽してないので大丈夫でしょうが。

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半分開けたら30度まで下がった。ホッと・・・。


ちなみに地温は30度くらいでした。まぁまぁ適温かな。

 

春の陽気とは言え、まだまだ南丹市の夜は冷え込みます。

そのためか、発芽が少しだけ遅れるかも?

大体3週間くらいはかかるらしいので、計算では3月中頃には発芽するはず。

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ちなみに夜間でも地温は15度~20度あります。

 

まぁ、気長に待ちますよ。

今週末にはポット苗が届くので、こっちも別の育苗床に植えてやらないとなぁ。

 

3.3月にやらないといけないこと

繁忙期に向けた最終準備ですね。

ともかく、育苗床の管理が第一です。種がなければ本当に何も始まらない。

これだけは新規就農者と言えども、絶対に失敗してはいけないところ。

 

圃場についてですが、竹パウダーをもらったので、撒いて酸度調整と物理性・生物性改善に使おうと思っています。

美山・日吉共に、圃場整備は順調。

 

順調だと怖くなってしまうのは人間の性でしょうか・・・。

 

4.夢を持つこと・・・

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さて、最後に余談ですが、夢を持つことについて語りたいと思います。

先日、南丹市の若手就農者の集いに参加し、先輩農家さんから色んな話を聞きました。本当に夢の詰まった話をしてくれるんですよねぇ。

 

そんな中、ある方から、

「ちゅーとくん。夢はある?」

と聞かれました。いやぁ~、思わず口をつぐみましたね。

 

僕には野望も夢もありません。

 

これを言うと、なんだか心配されそうですね(笑)

とは言っても、昨今の20代はそんなものなような気がします。夢よりも、この不安定な社会の中でいかに安定して生きていくか。

至ってニュートラルな感覚だと自分では思ってるんですが、どうでしょうかねぇ。

 

夢を持つことは大事だとはわかっています。

だって、僕は既にサラリーマンではなく、一就農者なのだから。

 

でも、今無理して持つ必要性もないとどこかで思っています(笑)

これからゆったりまったりいつか持てたらいいかなぁ。

農業を家族に手伝ってもらうことについて

こんにちは。

ちゅ~とです。

本日は地域おこし協力隊事務所も模様替え。新しく集落支援員さんも一緒に事務所で働くことになりました!

 

本日はもう3月になるというのにかなり寒く、途中、雪が降る事もありました。

ふせこんでいる芋は大丈夫なのだろうか・・・。

っと思ったら地温は20度くらいあったので全然大丈夫ですね(笑)

 

先日、広島のある農家様に会って来たのですが、家族に農業を継がせるという難しさについて凄く痛感しました・・・。

 

さて、本日は家族に農業を手伝ってもらうということについてご紹介していきます。

 

1.息子や娘が農業を好きになってもらえるための手伝わせ方を

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跡継ぎ問題がしっかりと解消されている農家様はやはり、まず、息子や娘に対する、農業への手伝わせ方が上手いんじゃないのかなぁと思います。

 

僕はこれまで、自分の家族にはあまり農業を手伝わせたくないなぁと思っていました。

なぜなら、自分の価値観やアイデンティティを押し付けたくないからですね。

そもそも僕は自分が仕事をしている姿を身内にあまり見せたくないタイプでして。

 

でも、実際には跡継ぎとしてしっかりとやっている農家の方の話を聞くと、「昔から親父と一緒にやっていた。」という方も多いことに驚きます。

僕は都会っ子なので、「小さいころから手伝わせられて、嫌じゃなかったの?」と思ってしまいます。

 

しかし、「それが楽しかった。」とおっしゃるのです。

もちろん、一概には言えません。逆も当たり前のようにあるからです。昔から農業を手伝わされていたので、嫌気がさしているという方も少なからずいらっしゃいます。

 

おそらくですが、跡継ぎがしっかりといらっしゃる農家様はすごく手伝わせ方がうまいんだろうなぁと勝手に予測していますが、どうでしょうか・・・。

ぜひ、教えてほしいです。

 

2.なんだかんだ、子は親の背中を見る

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そして、跡継ぎのいる農家様はみんなキラキラしてらっしゃいます。

僕が広島県で出会った農家様もこの道何十年の大ベテランさんですが、僅か24歳の僕からも色んなことを学ぼうとする姿勢があり、素直にすごいなぁ~と思ってしまいました。

 

昔の慣習に縛られず、いつでも今と未来のためにキラキラとやっている姿。

例え、所得が安くても、安定しなくても、子は親の財布ではなく、背中を見ているんだなぁと思いました。(もちろんお金も大事。)

実際その方はしっかりと跡継ぎがいらっしゃいます。

 

3.今後家族を持つ者としての姿勢

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僕は今はまだ、一人身ですが、いつかは家族を持ち、息子や娘を持つ立場になります。

今のところは死ぬまで農業を中心に走り続けようと思っていますが、果たして、自分の家族に自分の仕事について、どう語っていくのか、そしてどう手伝ってもらうのかはものすごーーーーーく遠い目で見て重要だなぁ・・・。

 

良い背中を見せられるように、まずは今年、第一歩を頑張ろう!

伝統の継承・地域のこしの在り方

こんばんは!

ちゅ~とです。

本日まで広島に行っておりました。

 

種苗農家様との情報交換を行い、めちゃくちゃ有用な情報を手に入れることができました!

やっぱり自分の足で情報を獲得しに行くのは大事ですね。

 

さて、先日、留学生のMさんが友達を連れて南丹市に訪問しに来てくれました。

今回は主に天引を中心に色んなことを学習していただいたのでご紹介していきます。

 

1.天引むくむく市を見学

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さて、2月23日に行われた留学生プログラムで訪問させていただいた天引むくむく市。

むくむく市とは、天引集落の皆様が自主的にしている朝市のことです。

 

新鮮な野菜はもちろんのこと、タコ焼きや唐揚げ、うどんなど、屋台も出店。

いつも地域の方を中心ににぎわっています。

 

さて、そんな中、天引集落のことを一番よく考えている方の一人に色んな話をしていただきました。

集落の抱える問題から、日本という国の抱える問題。そして、この朝市をする意味などなど・・・。

 

アメリカなんていう大きな国に比べたら、小さな日本のこれまた小さな集落のやっていることなんてスケールは小さい。」

そう言っていました。しかし、この小さな一歩こそ、集落を元気にするのだとも言っていました。

本当にその通りだと思いますね。

 

2.炭焼きと伝統文化の継承について

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その次は炭焼きの様子も見学することができました。

留学生は2人とも炭焼きという独自の文化に興味津々。南丹市では天引集落だけでなく、各地で炭焼きが行われています。

しかし、天引集落でも、一時は絶滅した文化であったらしく、2年前に地域活性化の一つとして復活させたらしいですね!

 

僕も実際に炭焼き窯が稼働しているのは初めてみました。

木が燻されるいい匂いが周囲に立ち込め、燻製になってしまいそうでした(笑)

 

3月、炭を出す時、留学生も一緒にすることになりました。

 

3.農業を通した地域のこしを

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天引集落に対して、そこまで僕が何かをしているというわけではありません。

でも、いつも天引集落と触れ合った思うのが、集落の方が集落の問題に対して真剣に取り組んでいるなぁということです。

 

南丹市も広く、どの集落でも真剣に色んなことが話し合われていますが、天引集落はその中でも一番熱心に取り組んでいる集落なのではないでしょうか。

僕の本拠が日吉と美山にあるだけに、そこまで天引に行けているわけではありませんが、天引の方とも農業を通した地域のこしの在り方について考えていきたいものですね・・・・。